基礎研究
商品化のための徹底した基礎研究
お客様に満足いただける化粧品づくりの第一歩は、化粧品に配合される成分の性質や特長をきちんと把握することから始まります。研究部では配合成分や基材原料をしっかり分析し、肌にもたらす効果や働きをより深く追究することで商品化へ活かしています。
肌への効果を実感できる成分の研究
基礎研究として肌悩みに対応した有効成分や新たな機能性素材の研究に取り組んでいます。
ロゼットでは主に次の4つの成分に注力した研究を行っています。
馬セラミド
馬の骨髄から抽出される、馬の生体成分を原料とした天然セラミドです。「セレブロシド」や「ウマスフィンゴ脂質」とも呼ばれます。ヒトの角層にあるものと比較的近い性質を持っており、安全性が高く肌なじみも良く、保湿力にすぐれ、肌のバリア機能の働きや肌荒れを改善する効果があります。化粧品への配合・安定化が難しい成分です。
エイジツエキス(ノイバラ果実エキス)
バラ科の植物ノイバラの果実から抽出される植物エキスです。保湿力が高く、肌をひきしめてキメの整った肌へ導く収れん作用のほか、紫外線による炎症抑制や肌荒れ防止効果にもすぐれ、ニキビや腫れ物に効果があるといわれています。
イオウ
温泉成分としても知られ、ニキビの原因となるアクネ菌を減少させる殺菌効果をはじめ、角質をやわらかくして毛穴づまりを防ぐ角質軟化効果、過剰な皮脂の分泌を抑制する効果があるといわれています。馬セラミド同様に化粧品への配合・安定化が難しく、配合するための工夫が必要です。
クレイ(天然泥)
海泥、白泥、ガスールといった、さまざまな肌悩みに効果を発揮する「多種クレイ(天然泥)」についての配合研究はもちろん、物性評価、機能性評価、成分(ミネラル)の分析を行っています。
効果実証のための産学共同研究への取り組み
より良い商品開発のために、岡山理科大学(工学部バイオ・応用科学科/安藤秀哉教授)を
はじめとする大学の専門研究機関と連携した、産学共同研究に取り組んでいます。
科学的な根拠に基づいた検証・実証を重ねるとともに、学会を通じての研究発表、
論文投稿を行い、ロゼットにしかできない価値を磨いています。
岡山理科大学
(岡山理科大学 工学部 バイオ・応用化学科)
安藤秀哉教授
2012年より、安藤教授とともに、皮膚の老化現象や美容上の問題を予防・改善するため、新規評価法の確立、新規機能性化粧品の開発に取り組んでいます。
<研究題目>
しみ、くすみ、にきび、しわ、たるみなど、皮膚の老化現象や美容上の問題の予防、改善を目的とした新規機能性化粧品を開発するための基礎研究。
<研究の目的及び内容>
●抗酸化、抗糖化、抗炎症、及びメラニン生成抑制作用などに着目して、「しみやくすみを目立たなくさせる」・「にきびを予防する」化粧品開発へ応用する素材を評価・探索する。
●真皮線維芽細胞の抗炎症因子の放出やコラーゲン産生能を制御することにより、しわやたるみなど、皮膚の老化現象を予防もしくは改善する方法と素材を探索する。
●しみ、くすみ、にきび、しわ、たるみなどの改善を目指した新規作用メカニズムを解析して、学会発表、及び論文投稿によるパブリシティー活動を行う。
神戸学院大学
(神戸学院大学大学院 薬学研究科 幹細胞生物学研究室)
水谷健一特命教授
2018年より、水谷特命教授とともに、幹細胞老化の科学的な作用を解明し、新たな効果効能を有する機能性化粧品の開発に取り組んでいます。
<研究題目>
エイジツエキスが皮膚組織の幹細胞老化に果たす役割
<研究の目的及び内容>
●ノイバラの果実(生薬名 エイジツ)から抽出されたエキスの抗老化作用を明らかにする。
●エイジツエキスが皮膚(表皮・毛包)幹細胞の増殖・分化に及ぼす影響を評価する。
●エイジツエキスが組織幹細胞の老化に果たす予防的作用を評価する。
研究顧問
ロゼットは安心で安全な化粧品をお客様のもとにお届けできるよう、
長年に渡り市橋先生の指導のもと、スキンケア・化粧品の開発に取り組んでいます。
神戸大学名誉教授
BTR アーツ銀座クリニック院長
市橋正光 先生
紫外線による皮膚老化の研究における第一人者。近年は皮膚科領域の再生医療の研究に取り組むほか、アンチエイジングの専門家としても活躍。第33回日本皮膚科学会西部支部総会金賞、第14回清寺眞記念賞、インドネシア大学医学部名誉賞など受賞。